「長崎の不動産情報(検索)」ページを作成しました

ラッコとトルコキキョウ データ+移住への物語

昨年、長崎にUターン移住して不動産業を開業することにしたとき、一番の心配は何だったと思いますか?
それは「自分に長崎の土地勘がない」ということでした。
もちろん、まったくないわけではありませんが、18歳までしか住んでいなかった街で知っていた範囲は限られます。
いくら社会人になってから20数年間、神戸を中心にその他の都府県の様々な不動産の開発や管理に関わってきたとはいえ、不動産業を開業するその開業地の土地勘がなくていい訳がありません。
ちなみに、ここでいう土地勘とは、地名を聞いて「ああ、あそこね」という感じと「ああ、このくらいね」という地理的な感覚と経済的な感覚のことです。

そこでまず、前者(地理的な感覚)を培うために、長崎県の地図を買いました。(生まれて初めて)
そして、車や電車、徒歩で外を移動したその日の夜、その経路や方位を地図上で確認しました。
最初の内はかなり遅々としたものでしたが、こちらは時間とともに着実に蓄積されてきています。

残る問題は、後者(経済的な感覚)でした。
こちらの感覚を培うために、次の二つの方法を考え、取り組みました。(現在進行形ですが)
一つは、不動産業を開業する際に長崎宅建協会へ加入したことでアクセスできるようになった様々な情報、とくに物件情報の日々の変化(賃料水準や成約状況)を確認することです。
もう一つが、ウェブ上に公開されている不動産取引価格や不動産に関する様々な情報を確認することです。
こちらは近年、かなり充実してきており、たとえば下表の通りです。

サイト名確認できる情報
不動産情報ライブラリ不動産価格(取引価格・成約価格)情報
国土数値情報ダウンロードサイト災害リスク情報、学校区などの情報
ハザードマップポータルサイト全国の市町村のハザードマップ
長崎県オープンデータカタログサイト長崎県の統計、防犯・防災、地理などの情報
ながさきマップ長崎市の地図情報サービス

そして、これらの情報を必要に応じて確認していたときに、ふと「この公表されている情報は不動産業を開業しようと思っていなくても、知りたい人がいるのでは?」という考えが頭に浮かびました。
具体的には、つぎのような考えです。
長崎に実家がある人や空き家を持っている人は、周辺の実際の取引価格を知りたいのでは?」
「ハザードマップや学校区は、長崎への移住を検討している人も知りたいのでは?」

ただ、ここからが問題でした。
それは「これだけ充実したウェブサイトがすでに行政から提供されているのだから、上の一覧表のようにリンクを共有すれば、それでいいんじゃないか?」という考え方から離れて、どう先に進むかです。

そこで、自分がUターン移住した長崎で不動産業を開業しようとしたときの一番の心配だった「自分に土地勘(地理的な感覚)がなかった」ときを思い出し、「公表されている情報を地図上で表示できれば、土地勘(地理的な感覚)がなくても必要な情報を簡単に確認できるんじゃないか?」と思い至りました。

しかし、「言うは易く行うは難し」で、公表されている様々な情報をこのウェブサイトで地図上に表示させることが私にとってどのくらい高いハードルなのかに気づくのに、そう時間はかかりませんでした。

ということで、何度かウェブサイト自体が「404 Not Found」と表示されて消失し、一人驚愕したり、試行錯誤の末、最後は人間ばりに投げやりな回答しかしなくなったAIに対して怒ったりといったまったく不毛なエネルギーを費やして、ようやくこのページとなりました。

しかし、出来てみて、実際に検索してみると、これがなかなか面白い。(自分で言うな、ですが)

もちろん、真剣に実家周辺の実際の取引価格の事例を調べる方もいらっしゃると思いますが、例えば「長崎を旅したときに楽しく過ごしたあの辺の既存住宅に住もうと思ったら、いくらぐらいするんだろう?」とか「最近観た映画で記憶に残ったワンシーンのあの辺の家は、いくらぐらいなんだろう?」とか想像しながら、Googleマップで調べた町名を入力して検索することもできます。

そうやって検索してみて、空想の世界で遊んだあと「いきなり既存住宅を買うのはハードルが高いから、まずはこの辺の賃貸住宅の賃料を調べてみようかな?」という感じで、検索結果の下にリンクを整理した幾つかの賃貸・売買物件サイトで検索してみるのもよいと思います。
(長崎の地元不動産業者さんが掲載している物件はアットホームが多く、大手の不動産会社さんが掲載している物件はSUUMOが多いといった長崎の地域特性も分かります)

検索する際の大体の手順は、次の通りです。

(1)「長崎県下の市町名」を選択(例:長崎市)
(2)「取引の種類」を選択(例:戸建の場合は、宅地(土地と建物))
(3)「詳細住所」を入力(例:橋口町)
(4)「検索半径」を選択(例:半径1km圏内または半径2km圏内)
(5)「検索」をクリック
(6)地図上にプロットされたピンが過去の取引物件です。各ピンをクリックすると価格や面積、時期を確認できます。また、地図をズームインすると町ごとに物件数に応じたピンが表示されます。
なお、1年間のデータが確定している昨年末までの直近5年間のデータを検索対象期間として表示しています。
(7)地図上に表示されているレイヤにチェックを入れて希望のレイヤを表示させる。(例:「小学校区」と「小学校の場所」にチェックを入れて学校区と小学校名を確認する)
なお、地図の下には検索対象地から近い順に10物件を表示しています。

賃貸・売買物件サイトで検索する前や地元の不動産業者さんに話を聞く前に、この検索機能を使って、長崎の不動産情報を簡単に確認する際の役に立てば嬉しいです。

今後も役に立ちそうなデータの追加や見え方、操作性の改善などに随時、取り組んでいきます。


【更新履歴】
・10月30日:中島川と半造川だけだった「洪水浸水想定区域」に25河川を追加しました。
・10月28日:「急傾斜地崩壊危険区域」を表示できるようにしました。
・10月28日:「小学校の場所」、「中学校の場所」、「その他の学校」を選択して表示できるようにしました。
・10月25日:掲載している不動産物件ページの『この物件の周辺情報を地図で見る』をクリックすると物件の位置がこちらの地図上に表示されるようにしました。
・10月23日:地価公示(2025年の標準地の地価公示価格)を表示できるようにしました。

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