「人口減少」?それとも「人口快復」?

公的オープンデータを使って、移住先 長崎について考える。 データ+移住への物語
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前回の投稿では、「過疎地」って呼ばれている日本の市町の人口密度ば世界基準で見てみたら十分「高密度」で、日本の都市は「超高密度人口集積地」ってことば、毎日新聞に掲載されてた藻谷浩介さんの論考をもとに確認したっさね

リア
リア

せやったね
ほいで、次回は時間を広げて考えてみたいとか何とか、言うとったな

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そうそう
時間を広げて考えてみたいっていうのは、例えば、こういうことさね
「日本では人口減少が進んでいる」ってよく聞くけど、極端な話、ずっと昔は日本に住んでいる人が数千人だった時代もあるはずやけん、そのことば踏まえて「人口減少」って呼ばんで、昔のある時代の人口に戻ろうとしているっていう意味で「日本では人口快復が進んでいる」って呼んだらどがんかな?って思うとさね

リア
リア

日本に住んでいる人が数千人だった時代って、いつの頃やねん
しかも、その頃、自分も生きてた風な感じで、よう言うわ
まっ、同じ現象でも、見方を変えれば、ちゃうように呼べるやろ、って言うことは分からんでもないけどな
ほいじゃ、この先の予想されている人口は、いつ頃の人口に戻る感じなん?

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ここでは、Qが6月末に移住した長崎市について見てみるけんね
長崎市では、2020年3月(2022年3月改訂)に「第2期長崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略」っていうとが策定されとって、取り組んどらすとさね
これは「人口減少の克服と地域活力の向上に向け、2020年度から5か年の目標や施策の基本的方向」ば、まとめたものって書いてあるとさ

リア
リア

うーん、いきなり言われても覚えきられへん名称やけど、まっ、戦略なんやな
ほいで、さっき聞いたことになんか関係のあることが書いてあるん?

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そいがさ、知りたかったことが、冒頭から書いてあるとさね
ただ、和暦の記載のままだと考える時に面倒やけん、西暦に直して転記するけんね
例えば、次の記載があるとさ

日本の総人口は、2008年の 1 億 2 千 808 万人をピークに減少局面を迎えており、今後100 年間で明治時代後半である 100 年前の水準に戻っていく可能性がある。
この変化は千年単位でみても類を見ない、極めて急激な減少が見込まれる状況となっている。
(「第2期長崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略」 はじめにより抜粋)

そういった中で、長崎市の人口は、1975年に 50 万 6 千人とピークに達し、1985年頃を境に減少に転じ、国立社会保障・人口問題研究所によると2045 年には 31 万 1 千人にな
ると推計されている。
(「第2期長崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略」 はじめにより抜粋)

リア
リア

おっ、ホンマや、出てるやん
国の人口は、今後100年で100年前に戻ると
ってことは、2120年頃の日本の人口は、おおよそ1920年ごろの人口に戻るってことなんやな
1920年って大正9年やから、明治時代後半とちゃうけど、まっ、細かいことはおいといて
今の長崎市の人口は、どのくらいなん?

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長崎市の人口は、直近の発表で2024年8月1日の推計人口が389,194人、推計世帯数が186,459世帯さね

リア
リア

ってことは、長崎市の人口は、1975年の506,000人がピーク
ほいで、今年2024年が389,000人、それが20年後の2045年には311,000人になる見通しやと

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その通りさね
これで、確認したかった長崎市のピークの人口とその後の人口推移の概要を把握できたとさね
そいで、もともと知りたかったとは、「今年2024年の人口389,000人」と今から20年後の「2045年の人口311,000人」っていう数は、いつ頃の人口に戻るってこと?っていうことやったけんね

リア
リア

せやった
そんなん、分かんの?

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それを確認するために「長崎市の人口(国勢調査結果解説)」の「2015年国勢調査結果」ば見たとさね
そいによると、長崎市の人口が今年2024年の人口389,000人に近かったとは、人口が増加しとった1960年(344,153人)~1965年(405,479人)の間のいずれかの年さね
そいで、長崎市の20年後の2045年の人口311,000人に近かったのは、同じく人口が増加しとった1955年(303,724人)~1960年(344,153人)の間のいずれかの年ってことが分かったとさね

リア
リア

なんか、想像してたほど、昔の人口に戻るわけやないんやな
って言うても、20年後の2045年に、今から60年以上前の人口に戻るんやから、そのスピードが速いんやな

aizen-Q
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そうなんよね
変化のスピードが速いのと、20年後の人口は高齢者の比率が60年前と比べて高いってことが、大きく違うとやもんね
あと、忘れずに確認しとかんばとが、長崎市の面積の変化ね
長崎市は、市町村合併で60年前に比べてかなり面積が広くなってるとやもんね
長崎市の今の面積405平方キロメートルに対して、1955年の面積は121平方キロメートルやけん、面積は3倍以上になっとるけん、人口が同じ時代って言うても、人口密度は3分の1になっとることも、忘れたらいけん、今後を考える際の大事な要素たいね

リア
リア

なるほどね
Qの言う人口快復の特徴は、①人口増加の時より早いスピードで進行し、②その人口構成は昔と違って高齢者比率が高くて、③人口密度は低いってことなんか
これが、これから20年後を考える際の大事な要素なんやとしたら、Qが長崎へ移住して不動産業を開業したいって考える時に、どこに可能性を感じてるん?

aizen-Q
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可能性を感じているのは、最初に引用した「第2期長崎市まち・ひと・しごと創生総合戦略」のp16に掲載されている次のグラフさね

リア
リア

このグラフを見ると、ほぼ一貫して長崎市は転入者数よりも転出者数が多いことを表しているだけにしか見えへんけど、このグラフのどこに可能性を感じるん?

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上のグラフで転出者数がピークになっている左端は平成元年、つまり1989年さね
この転出者数が年間20,000人を超えている左端からの数年間は、Qも属している団塊ジュニア世代(1971年~1974年生まれ)が高校を卒業して、その多くが県外へ転出した時期に重なっているとさね
その団塊ジュニア世代が、ここ数年で50歳代になってきとるけん、それに伴って自ずと、これから先の自分の人生ば考える時に、自分がこれまでに県外で培った経験や知見ば、長崎で生かすことば考える人がそれなりにおるんじゃなかかな?って思うとさね
これはエビデンスなしの、直感やけどね

リア
リア

そこは、エビデンスないんか!
まっ、その直感がどんなもんか、これから見ていくのも一興やな

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